Porsche 695/754 T7 Concept  (1962) 


356 (T6)の次期モデルを模索していたポルシェが1961年から1962年頃に 356のT7ボディ用プロト・タイプとして制作したのがタイプ 695です。356のシャーシを100mm延長して制作されたこの車両の前半部分は翌年に登場することになる 901(911)とほぼ同じデザインが既に採用されていることに驚きます。356はT6ボディが最終となり、T7ボディの 356は製造されませんでしたが、ポルシェはこの車両の後半部分のデザインを修正し、新開発の6気筒エンジンを搭載したうえで、翌 1963年に 901(911)として発表しています。

この作品はフジミの 1/24キットを改造したものです。エンスージアスト・シリーズ 911のシャーシに同じフジミの 356からエンジン及び内装を流用し、手を加えて組み込んでいます。ボディは 911に似た前半分を含め、ほぼフル・スクラッチで制作し、自作の外装パーツで仕上げています。すでに 911の顔を持ちながら 356の雰囲気を色濃く残す 695は、まさに 356から 911への進化を物語るモデルと言えるでしょう。個人的には嫌いなデザインではありませんが、その後ポルシェがいかに 695のデザインに磨きをかけ、911をデビューさせたかを想像させる1台です。